色彩心理から分かる!デザイン&イラスト配色テクニック〜黄色・イエロー編〜

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こんにちは!だんだん暖かくなってきて、春の予感を感じますね! さて、今回は色彩心理から読み解くデザイン&イラストについてお話してまいりたいと思います。

色彩心理とは

色彩心理とは、様々なの根源的な性質、特徴やイメージ”を、それぞれの人がどのように感じ心に影響を受けているのか、また身体との関連など、色彩と人の心や身体の状態との関係性を心理学的に解明するものです。 
一般社団法人色彩心理カウンセリング協会より引用

そして、今回ご紹介したい色はこちら!「黄色」です!

「黄色」の特徴

黄色は、生理学的に左脳を刺激し知性を高める色と言われています。すべての有彩色のなかでも最も明るい色なので「進出色」と言われる迫ってくるような目立つ色の分類にあたります。注意を促す色として、標識や看板に使われる色です。また、2021年のトレンドカラーの一つである「Illuminating(イルミネイティング)」も、生き生きとした輝きを放つ明るい色として選ばれました。


https://www.pantone.com/color-of-the-year-2021

黄色の心理作用

色はその特徴から、明るい・元気・希望といったイメージを喚起させる効果が期待されます。 また、知性や冒険心を刺激する色でもあります。狙った効果に合わせて「黄色」を取り入れてみてください!

●ポジティブになりたい、創造性を高めたい時に最適な色です。 気持ちが明るくなる・前向きな意欲がある・アイデアが湧いてくるといった心理効果が期待できるため、企画会議や大勢の目の前に立つ機会がある時にぜひ取り入れたい色です。

●自身の心理状況が良くない時に選ぶと、落ち着きがなくなってしまう効果が出てしまうかもしれません。
落ち着きがない状態・依存心・わがままといった、気持ちがぱっと明るくなる反面もともと持っている「子どもらしさ」の良くない一面が引き出されてしまうかもしれません。

●黄色は短期集中で力を発揮したい時に最適な色です
知的好奇心を刺激する色でもあるので、集中するのに向いています!ただ、長時間目に触れていると焦ったり疲れてしまいますので、じっくり冷静に勉強したい時は「青色」をおすすめします!

wikipediaより引用

黄色から連想される抽象的イメージ

太陽・ひまわり・レモン・バナナ・卵の黄身・光・幸福・ 春・注意・危険・とうもろこし etc… 植物、食べ物、光といった自然な印象を与えるものが多いようです。デザインやイラストを創作するうえで様々な抽象的イメージを広げておくと、いざというお仕事の時に役立つかもしれません!

wikipediaより引用

イラストキャラクターへの使い方

・キャラクターの性格を表現

「明るい」「元気」「子ども」「好奇心旺盛」といったキーワードが当てはまるので、そういった性格を現したい場合はこの色をキャラクターに取り入れてみるといいかもしれません。
実験で、同じ黄色を使った効果の違うキャラクターイメージを用意しました。

どちらも髪色を黄色とした配色ですが、色のトーン・彩度・選ぶ色によってイメージが全く違います。左の女の子はナチュラルな配色でまとめており、自然で明るい印象になりました。お喋りで元気な子のようなイメージになっているかと思います。一方右の女の子はアクセントに黒・ブラウンといった色を選び、ダイナミック配色を使用しています。都会的でちょっと冷たいけど話すと意外とフレンドリーな子のようなイメージになっているかと思います。(どちらのイメージも主観的ではありますが…)

・衣服のアクセントとして

誘目色である黄色は、衣服に使用するとかなり目立ってしまうため、アクセントカラーとしてアクセサリーや装飾品の一部に使うとキャラクターがより印象的になります。

・配色の組み合わせによっては「危険」を表現

黄色の明るさ・彩度のコントロールによって「より可愛らしく」なる反面、「黒」「黄色」の配色コントラストはミツバチの縞模様や落石注意の看板のような「危険」を表すイメージ表現にもなります。
ARTSTATION MaiChanさんの作品より引用

 

デザインでの黄色の使い方

デザインでは、「子ども・家族」「知識・スクール」「希望・楽しさ」などのキーワードで使用されています。テーマカラーとして取り扱うとかなり強い印象を残せますが、そのイメージで定着してしまうので注意が必要です。

・アクセントとして使用

黄色の使用用途として最も多いアクセントカラーとしての実例です。主に写真素材を目立たせたるためのアクセント、そこに誘目させるための目的として使用されることが多いです。 エンジニア採用サイト 株式会社ecbeing
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・ビタミンカラーで思いっきり目立たせる

こちらのサイトで「笑顔」「元気」がテーマです。黄色のほか、ビタミンカラーであるオレンジ・グリーン・レッド+差し色のブルーの配色によりそのテーマを引き立たせています。少し赤に寄せた卵色のような色合いのため、さらに親しみやすさのイメージも足されています。
スマイルとうほく

・ダイナミック配色で知的好奇心とスタイリッシュを表現

なかなか冒険が必要なのは、黒×黄色という配色の組み合わせです。「警戒色」と言われる注意を引く大胆な配色ではありますが、標識や工事現場、踏切などで多用されているため単調・事務的な印象も入ってしまうため注意が必要です。プラスもう一色足すと表現に広がりを持たせることができます。
天王洲のアートスポット WHAT CAFE

まとめ


今回は黄色についてまとめました!黄色は個人的に大好きな色なのでご紹介できてとっても楽しかったです。デザインやイラストに使うと、意外に使いにくいと感じてしまいがちな色ですがぜひ心理的効果と合わせて身近に取り入れていただきたいです!
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所長

所長です。アートディレクターやその他諸々を担当しています。 経歴:パッケージデザイン・DTPデザインをはじめとした、アプリやPCゲームのUIデザイン、ゲーム系イラスト制作、CG彩色、ロゴ制作などに従事しております。

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