よもぎのイラストメイキング!グリザイユ塗りのコツ編③

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こんにちは!営業のよもぎです。

 

長かったグリザイユ講座、いよいよ今回でラストです!

ここまでお付き合いくださった方、本当にありがとうございます!

 

まずは過去回のおさらいを載せておきますので

もしよろしければこちらも読んでみていただけると嬉しいです。

▼第一回

http://technoart-tokyo.com/blog/2021/07/26/29923/

 

▼第二回

http://technoart-tokyo.com/blog/2021/09/02/30589/

 

▼完成イラスト

 

 

▼第二回までの制作状態

 

 

ではでは、今回は背景と仕上げに関してです!

背景は超絶楽チン対応をしていますため、

仕上げのコツにご注目いただければと思います。

 

早速解説スタートでーす!

 

■背景苦手なら、背景は描かない!

※この項目はグリザイユは関係ない話になっています。

メイキングとしてご容赦ください※

 

背景ってパースの理解やらなんやらと練習しないと敬遠しちゃいがちですよね。

なので、背景を描かないでも見栄えが良くなる方法をご紹介します!

 

・・・先に謝っておきます。それ反則じゃない?って言われること。

 

今回の背景、実はフリー素材サイトから拝借しました。

 

処理したことでいえば

画像を差し込んだ後、

透明度を調整、暗さを追加、ガウスぼかしで馴染ませた程度です。(5分程度の作業)

 

■ガウスぼかし

 

■透明度(32%に調整)と新規レイヤーで暗さを調整

 

■出来上がった画像

 

 

背景を大して描かずに見栄えを良くする方法は沢山あるのですが

今回はその中でも最大の例と言えるものです。

 

ですが、今回のように「素材を丸々使いました」と言うと

こういう感情が湧きませんでしたか?

 

「楽なのはわかるけど、やっぱり自分で全部描きたい。

素材とか使うのはツールに頼っててスキルが身に付かない気がする。」

 

概ねその通りです笑

プロとしての活躍を目指すのであれば

手描きで全て描けるに越したことはありません。

ただ、素材使用は時短テクニックを学べるというメリットがあります。

 

なぜ時短テクニックを学んでほしいかといいますと、

残念ながら製作過程は大多数の人にとって関係のないことだからです。

完成イラストを見て「いいな」「あんまり好きじゃないな」と

出来上がったもので判断されるだけなのです・・・。

 

なので!使えるものはなんでも使いましょう!!

と僕自身は思っております。

 

全て手描きでやりたい!という方には

別の記事で簡単で映える描き方をまとめたいと思いますのでお楽しみに!

 

以上で背景は終了です!

 

■仕上げのコツ

僕の仕上げは4点!

 

①トーンカーブで全体の濃淡を調整。

②オーバーレイレイヤーで色味を調整。

③パーリンノイズで情報量を増やす。

④細かいところを諸々調整して完成!

 

の4点です!

次の項目で一つ一つ説明していきますね。

 

■トーンカーブをしよう!

線画レイヤーとグリザイユレイヤーを統合し、

その一枚のレイヤーをトーンカーブで調整していきます。

(カラーレイヤーは分けたままで大丈夫です!)

 

編集の項目から「色調補正」を開くと

トーンカーブという機能が出てきます。(下記画像参照)

明るさやコントラストを自由に調整できて、いい感じに馴染ませられるのが便利!

 

■トーンカーブ(場所)

 

トーンカーブは自分で調整するポイントを指定していくので

一見難しく思うかもしれませんが

下記画像のポイントを三点、クリックしてください!

それぞれ「明るさ」「中間」「暗さ」の指定箇所になります。

 

■トーンカーブ指定ポイント

 

そしてポイントが決まったら、

そのポイントをドラッグすると動かせますので

下記のようにゆる〜いS字を描くようにします。

ゆるいS字にすると、

明るいところはさらに明るく、暗いところはさらに暗くコントラストが強調されます!

 

■S字

 

 

■トーンカーブ後

 

 

どうでしょう?

これだけで一気に逆光の雰囲気マシマシになっていると思いませんか?

 

これが仕上げのパワーです。恐ろしい子!

 

■オーバーレイで色味を整えよう!

オーバーレイレイヤーを使うと

絵全体の色味を整えることができます!

 

「色同士がちょっと喧嘩してしまっているな」

「なんか色のまとまりがないな」

と思った際には是非この項目の内容を活用してください。

 

まずは新規レイヤーを一番上に作成し、

レイヤーモードをオーバーレイに変更します。

 

今回は赤みをもっと加えたかったので

少しくすんだサーモンピンクを選択しました!

この色で画面全てを塗りつぶしましょう。

 

■オーバーレイ色

 

 

そして透明度を26%に調整してみましたところ、こんな感じに!

 

■仕上がり

 

 

グッと雰囲気増してませんか?

一番最初に書いたとおり、どすけべ感(笑)を重視したかったので

ピンクで整えるとかなり理想に近くなりました。

 

全体にピンクが入るので

味気なかったシャツの色も良くなった気がしますよね。

 

今回はピンク一色のみ使用しましたが

自分が気に入る色味になるまでオーバーレイレイヤーを何枚も作って

色を重ねていくのも効果的です。

この作業、一気に絵が変わるので面白くて時間を忘れる作業です。

たまに1時間ぐらい弄ってることあります笑

 

■パーリンノイズで情報量を増やそう!

上手な絵師はみんなやってるパーリンノイズ!(偏見)

 

イラストの画像がなんか砂っぽいような

ざらざらした感じになっている絵を見たことありませんか?

もしかしたらただの低画質の可能性もありますが

実はそれ、大体がパーリンノイズといった仕上げをしているためです。

 

厚塗り風に色を塗ると影の端っこをぼやかしたりするのですが

そういった部分がパーリンノイズでさらに綺麗に仕上がる感覚がありますので

是非これも取り入れてみていただきたいです。

 

ではパーリンノイズの方法です!

 

新規レイヤーを一番上に作成し、灰色で画面全体を塗りつぶしたら

その後レイヤーモードをオーバーレイに変更してください。

イラストがすこ〜しだけ暗くなった程度の色味になっていると思います。

 

そしてそのレイヤーを選択したまま、

「フィルター」→「描画」と選んでパーリンノイズを選択します!

 

■パーリンノイズの場所

 

 

選択すると何か凄い模様が絵に浮かび上がります!

 

■パーリンノイズ選択

 

 

次にパーリンノイズ画面の一番上の項目「スケール」を

一番左まで持っていきます(数値で言うと1.00になります)

 

■スケール調整

 

 

そうすると画面に細かい粒子が出てきますので

OKボタンを押したら、後はそのレイヤーの透明度を20%にして完了です!

 

■ノイズ完成

 

 

パーリンノイズはじっくり見ないとわからないこともありますが

こういった一手間が絵の良さを上げてくれたりします。

 

そのほかにもキャンバス生地の素材を貼ったりなどすると

良い感じに絵の情報量が増えて上手く見えたりします。

 

「なんかお手軽に絵のクオリティ高く見せたいな」

なんてときに非常に便利です!

 

ただ、個人的にですが

パーリンノイズはアニメ塗りには合わないと思いますので

描いている絵の雰囲気に合わせて使用してみてくださいね。

 

■細部を調整しよう

ほぼ完成しましたので、あとは気になるところの手直しです!

 

今回気になったのは2点。

 

①顔を明るくしすぎた

②反射光をもっと見せたい

 

顔の明るさは、第二回の講座でお話した

顔の中心に加算発光で光らせていたレイヤーの透明度をいじるだけです。

32%に調整しました!

 

■顔の光調整

 

 

次に、これも第二回で仕上げ段階で調整すると記載していた

画面下の反射光を更に付け足します。

第二回講座と同じ色を透明度26%にしてささっと!

 

■反射光

 

 

はい、こちらでイラスト完成でーす!!

 

(テキスト入れは省略させていただきます!)

 

 

いかがでしたでしょうか?

絵の描き方は十人十色だと思っていますので

このメイキングにてどこか一部でも取り入れてみたいと思っていただけたら嬉しいです。

今後グリザイユ以外にもメイキング講座をしていきますのでお楽しみに!

 

では今回はこの辺で。

さようなら〜

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yomogi

恋猫は我が家の黒猫! 趣味のイラストを描きつつ好きなアニメ・ゲームを永久に嗜む そんな超越的なスロウライフを謳歌できるよう日々を過ごしています。