これは知っておきたい! ゲームシナリオライターに必要なこと 第六回

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こんにちは! 紅ぽてとです!

 

 

いつの間にか、このシリーズも第六回を迎えました。

 

少しでもシナリオライターを目指すみなさんの参考になっているのでしたら幸いです。

 

それでは、早速本日のお話を始めましょう。

本日は「原作がある作品を書く時のポイント」です。

 

原作がある作品は、私たちの業界ではIP案件と呼んだりします。

IPとはintellectual property、つまり知的財産の略です。

 

例えば、人気のアニメをゲーム化する、ですとか、

すでに販売されていてキャラクターもいるゲームの続編を作るですとか、

他の方がすでに書いた作品の新作を作る案件が多いです。

 

こういうお仕事は原作のファンの方にも面白いと思って貰わなければならないので、

非常に神経を使う部分にはなりますが、

そのためにとても重要な部分になりますので、是非抑えて頂ければと思います。

 

ちなみにIP案件じゃなくても、ゲームのライターを行っていると、

他の方が書いたメインイベントのシナリオにキャラクターを併せてサブイベントのシナリオを書く、

と言ったお仕事もあります。

 

そのため「他の方のシナリオに併せて別のシナリオを書く技術」は

とても重要になってきます。

 

 

 

◯特徴的な言葉、言い回しはトレースする。

 

まずは簡単に併せられるところから始めましょう。

 

 

1.「語尾」を併せる

 

一番手軽にできる部分については、

「特徴的な言葉、言い回しはトレースする」という点があげられます。

 

どういうことかというと、もっとも簡単な例として独特な語尾を使うキャラクターがあげらます。

 

アニメやゲーム、マンガなどを読んでいて、語尾が

「〜であります!」

「〜だっちゃ」

「〜アル」

と言ったキャラクターを見たことはないでしょうか?

 

 

こういったキャラクターは「ラッキー!」と思って、

語尾を積極的に真似ていく様にしましょう。

 

そういう特徴がないキャラクターでも語尾にはその人となりが出るように思います。

「〜だぜ」なのか「〜だよ」なのか

なるべく多くの過去シナリオ(過去作品)を見て、語尾の特徴を抑える様にしましょう。

 

ただし、疑問形の時は「〜ナリか?」になるなどの

活用の違いは出て来る可能性があるので注意は必要です。

 

 

2.人称を併せる

 

次に簡単なのが人称を併せることです。

 

自分を指す時は「ボク」なのか「私」なのか、という部分です。

 

この辺りは実はお仕事を始める前に資料として「人称表」というのが届きますので、

“基本的には”そちらに併せれば問題ございません。

 

ただし、人称はシチュエーションによって変わってくる部分が多い物になります。

 

例えば友達に対しては「キミ」と呼びかけるキャラクターでも、

敵に対しては「お前!」と乱暴な言葉遣いになるようなキャラクターもいます。

 

この辺りは人称表だけではなく、過去のサンプルにたくさん触れ、

そのキャラクターがどんな一面があるのか確認をすることが重要です。

 

 

 

3.独特の言い回しを併せる。

 

簡単にトレースできる物の最後の一つとしては独特な言い回しです。

 

どういうことかといいますと、

例えば「ハンバーガー」の事を「ハンバッガ」と言ったり

自分の飼っているペットを「我が眷属」と言ったり

(少なくともその作品内では)そのキャラクターしか言わない言い回しのことです。

 

やたらと四字熟語が多い、

やたらと「〜」が多いなども特徴になり得ます。

 

こういった点は資料に書かれていることもあれば、

書かれていないこともあるので、

過去の作品に触れて自分で調べる必要があります。

 

上の二つに比べると少し手間のかかる部分にはなりますが、

重要な部分になりますので、抑えるようにしましょう。

 

以上の点を抑えれば何とかそのキャラクターらしい喋り方をしてくれる様になります。

 

 

 

◯キャラクターの性格を併せる

 

ここからはより難しい、キャラクターの性格の抑え方をご紹介できればと思います。

語尾はあっていてもここが違うと「この作品、キャラクターが違う……」となってしまいますので、

何としても抑えられるようにしましょう。

 

 

キャラクターの性格は行動に出る

 

以前お仕事をしていた際に、制作開始当初はやたらと「ふえぇ……」という、

という設定のキャラクターがいました。

 

とある事情からこの「ふえぇ……」の数を減らそうという事になりまして、

そのことを担当のライターさんにお伝えしたところ、

「この特徴がなくなったらこの子、個性なくなりますよ!(=書き分けどうすればいいんですか?)」

とご質問を頂いたことがあります。

 

前述の通り、喋り方はそのキャラの性格を測る物差しの一つにはなりますが、

キャラの性格が出るのは何も喋り方だけではありません。

私はキャラの性格はそのキャラの「行動」に出ると考えています。

 

シナリオの勉強をされている方で、シナリオの学校に通われている方は、

少なからず一回は「そのキャラクター達で鍋をしたらどうなるか想像してみましょう」と

言われたことがあるのではないでしょうか?

 

例えば、「あんたバカぁ〜?」が口癖の帰国子女な赤い女の子と、

未来から来たタヌネコ型ロボットと、

巨人の研究ばっかしてるメガネをかけたお姉さんが鍋をしたとします。

(該当キャラクターを知らなかったらごめんなさい)

 

 

この時、誰が鍋奉行になるのでしょうか?

 

赤い女の子は自分から動きそうにないので、恐らく鍋奉行にはならないでしょう。

 

メガネのお姉さんはロボットに興味津津で鍋どころじゃなくなりそうです。

 

よって未来から来たネコ型ロボットが必然的に鍋奉行になりそうですね。

 

このロボットは未来から来ているので、ひみつのポッケから便利道具を出してそれで済ませてしまいそうです。

それに対して何かにつけて文句をいいそうな赤い女の子は

「ホントにそんな簡単にできるの?」みたいな感じで文句を言うのではないでしょうか?

ネコ型ロボットは「大丈夫、大丈夫」と言いながら得意げに料理をしそうです。

メガネのお姉さんは「キミ……ロボットなのに鍋食べられるの……? 分解していい?」みたいな感じで鍋なんかそっちのけです。

 

いざ鍋が完成してもそれぞれの反応は違います。

赤い女の子は「まぁ、悪くないじゃない」と言いながら食べそうですし、

メガネのお姉さんは「それ……便利だね。見てもいい? ああ、分解したい!」みたいなことを言ってやはり食事はそっちのけになりそうです。

ネコ型ロボットはお姉さんに対して「ダメ!」といいつつも、

最後には根負けして「仕方ないなぁ……。ちょっとだけだよ?」と言って貸してしまいそうです。

 

 

このようにそのキャラクターに似せるには、実は行動を真似させるのが重要となります。

 

この様に行動を真似るにはどうすればいいでしょうか?

これについて一番の方法は「似たようなシーンでそのキャラクターが何をしていたか思い出す」ことです。

 

例えばみんなで鍋をするシーンを書こうと思った場合は、

みんなで料理をするシーンとみんなで食事をするシーンが役に立ちそうです。

みんなで料理をするシーンがなければ、チームで共同作業をするシーンでもいいです。

 

とにかくその作品になるべく長い時間触れて、

そのキャラクターがどんな時にどんな行動をとったのか、

ある程度まとめる必要が出てくるわけです。

 

 

◯まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

一言でまとめてしまうと「その作品をよく見て!」だけでまとまってしまうのですが、

原作がある作品では非常に重要な部分になるので、

IPのお仕事を相談されたらまずは作品の研究から始めましょう。

 

 

キャラクターの性格部分については、実はまだ注意する点もあるのですが、

それは次回のお話にも関わってくる部分(のと文字数の関係)がありますので、

今回はここまでとさせていただきます。

 

それではまた次回!

次回は「キャラクターの書き分け方」についてです!

 

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紅ぽてと

紅ぽてと

日々、煉獄式戦闘シミュレータを開発している暗黒大公。 束の間の安息の際にも天界の戦闘シュミレータを分析するなど、競合分析に余念がない。 その様子はまだ人とその他の者が分かたれていなかった時代の召喚獣の様だと言われている。 特技はドラゴン狩り。自らを雷神と名乗り、大罪の炎を使う。紫煙が切れると右手が疼く。

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