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【再掲載】小さいけれど深~い世界!所長が感動したアイスパッケージデザイン
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2019.12.04
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投稿者: さとうむか
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ふだん何気なく目にしている商品パッケージでも、よくよく見ると考え抜かれたデザインがあるかもしれません。商品をアピールし、印象付ける役割を持つパッケージデザインの世界は、想像以上に奥深いもの。
そこで今回は、「アイスクリームのパッケージデザイン」に迫ってみたいと思います!パッケージデザインのプロである所長の独断と偏見によって、ベスト7を選出しました。
懐かしのあの味や、昨日見かけたあの商品がランクインしているかも?
目次
7位 里もなか
(公式サイトより)
7位はフタバ食品より1982年に発売された「里もなか」。栗の形をしたもなか皮の中には、栗味のアイスと栗あんが包まれており、栗のやさしい甘さと香りを堪能できる商品です。
所長「このデザインが素晴らしいのは、栗のキャラクターやかわいらしい風景イラストが商品写真に負けていないところ。中央に商品の写真がどどんと出ているにもかかわらず、きれいに調和しています」
ロゴの字体や色合いも、どこか懐かしい気持ちにさせてくれます。
所長「個人的には、斜めにスラッシュが入った少し前のパッケージのほうが思い入れがありますね。デザインが新しくなったときは、どこがどんな理由で変わったのかを考えてみるのも楽しいですよ!」
6位 ビバオール
(公式サイトより)
続く6位は「ビバオール」。いちご味アイスの中にイチゴソースが入っています。関東ではなじみの薄い人も多いかもしれませんが、実はこのアイス、現在に至るまで紆余曲折の歴史があるのです。
もともと1970年代にしまかげ株式会社によって東北地方で製造されていましたが、1997年に販売が終了し、幻のアイスへ。しかしビバオールファンの熱いリクエストにより、2004年から株式会社セイヒョーのもとで再販売されました。今ではウェブストアでも買えるので、東北地方以外にお住まいの方でも入手可能です。
所長「レトロな配色でありながら、斜めに潔くタイトルが入っていてスタイリッシュなデザインです。女の子のイラストもキャッチーでかわいく、消費者の目を引き付けます。また、その横に大きくいちごのイラストをプリントすることで、誰が見てもすぐにいちご味のアイスだとわかるデザインになっています」
イラストをより細かく見たい人は、画像検索してみるとよりハッキリとした写真が見られます!
◆5位 レモン牛乳カップ
(公式サイトより)
5位につけたのは「レモン牛乳カップ」。えっ、レモンと牛乳…!?と驚くことなかれ、「レモン牛乳」(正式名は「関東・栃木レモン」)は栃木県でおなじみの商品。関連商品もヨーグルトにおまんじゅう、果てはせんべいやウインナー(!)と、栃木県民が愛してやまない味なのです。
そんなレモン牛乳を10%使用してつくられたレモン牛乳アイスは、ごくシンプルな2トーン配色。
所長「元祖レモン牛乳のレイアウトをトレースしている形ですが、ころっとした印象を与えるレモンの大きさが、丸っこい商品の形と絶妙にマッチ。元のレモン牛乳よりも、かわいらしさがより際立っています」
パッケージを見ていると、口いっぱいに広がる甘味とレモンのさわやかな香りがイメージされますね。
◆4位 グリーンソフト
(公式サイトより)
4位にランクインしたのは、1958年から和歌山県で販売されている「グリーンソフト」。「売上げの落ちる夏に何か良い商品がないか」と県内の老舗茶店・玉林園が開発した抹茶アイスです。
所長「濃緑と緑、そして白のシンプルな配色ながら、見た人に爽やかさを感じさせるパッケージ。それでいて抹茶味だと一目でわかる、美しいデザインです。ロゴやあひるのキャラクターイラストにも味わいがあり、ひと目で印象に残ります」
グリーンソフトはTV放送をきっかけに人気に火がつき、和歌山県民に広く親しまれる味になったのだそう。お茶屋さんが作った抹茶アイスとくれば、その評判もうなずけます。
◆3位 トラキチ君
(公式サイトより)
ここからはいよいよベスト3の発表です!3位は今年で発売から30周年を迎えたアイス、「トラキチ君」。九州出身の人にはおなじみのアイスなのではないでしょうか。なお製造元の竹下製菓は、クランチアイスの「ブラックモンブラン」でもおなじみの会社です。
所長「その名の通り、虎柄を模したデザインにどこかの球団を思わせる羽織を着ているキャラクターが目印。アイスそのものの模様も虎柄を模していて、どこからどう見ても『トラキチ』としか呼びようがないスタイルがかっこいいですね」
ちなみに、トラキチ君がなぜこの羽織を着ているかは地元民でもわからないまま……なのだとか。そんなツッコミどころも、長く愛される秘訣のひとつなのかもしれません。
◆2位 復刻版 袋詰めホームランバー(公式サイトより)
2位は日本初の当たりつきアイスバーとして1960年に発売された「ホームランバー」。今ではさまざまなバリエーションが出ていますが、今回注目したいのは「復刻版袋詰めホームランバー」です。
袋の中にはバニラ味とチョコ味が5本ずつ詰められており、バニラ味は赤と青、チョコ味は茶・白・金色の紙に包まれています。
所長「この包み紙は発売当時のものを再現したそうで、見ているだけでワクワクするデザインに。看板キャラクターの『ホームラン坊や』はシンプルなイラストでありながら、そのかわいさには文句なし!」
昔好きだった人も、初めて見た人も、つい手に取ってしまう魅力が満載です。
1位 551蓬莱のアイスキャンデー
(公式サイトより)
堂々の1位は「551蓬莱のアイスキャンデー」。豚まんや焼売などで有名なお店ですが、暑い夏にはアイスキャンデーが人気を集めています。毎年限定のフレーバーも登場し、食べ比べるのも楽しそう。
所長「デザインは紺・白・赤色のトリコロール配色を基本としています。中央にでんと座った白熊のキャラクターも目を引きますね。基本のスタイルがしっかりしているので、パインなら黄色、チョコなら茶色と、味によって色展開を幅広くしても同じシリーズだと分かります」
手に取った人がどう思うかしっかり考えられている、お手本のようなパッケージと言えるのではないでしょうか。
所長のアツいコメントとともに、ご紹介したアイスパッケージデザインの世界。スーパーやコンビニで気軽に買えるおやつですが、そのパッケージに注目してみると非常に考え抜かれたものであることがわかります。メーカーのアイスに対する熱意や愛情もビシバシと伝わってきますよね。
ちなみに、デザインを研究するのは食後がおすすめ。パッケージに見入りすぎてせっかくのアイスが溶けてしまった……なんてことにならないように、おいしくいただいた後でよく見てみてくださいね。
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WEBライター・編集として奮闘するゆとり世代。気になったもの、おもしろそうなものを記事にしてお届けします。ジャンルはクリエイターさん向けのものから、生活・仕事・雑学などなど広くやっております。最新記事 by さとうむか (全て見る)
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