これは知っておきたい! ゲームシナリオライターに必要なこと 第七回

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こんにちは! 紅ぽてとです!

 

ご無沙汰してしまって申し訳ありません!

 

 

このブログのおかげかそうじゃないのか……

 

最近ではシナリオのご相談を多く承るようになりました。

 

 

お陰で少々パンク気味ですので、もしこのブログを読んで下さっている方で、

ご興味がある方がいれば、ご連絡を頂けますと幸いです。

 

……ホントにお願いします!!

 

それでは第七回の本日は「キャラクターの書き分け方」についてです。

 

 

◯前回のおさらい

 

今回のお話は前回のお話に多分に関わってくる箇所になるので、

まずは前回のおさらいから入りたいと思います。

 

前回、「原作がある作品を書く時のポイント」では、

・キャラの語尾を併せる。

・キャラの人称を併せる。

・独特の言い回しを併せる。

・キャラクターの性格を併せる。

と言ったお話をさせて頂きました。

 

 

これらの話は本日の大前提となりますので、

もしまだ読まれていない方はそちらも再度チェックして見て下さい。

 

これは知っておきたい! ゲームシナリオライターに必要なこと 第六回

 

さて、この第六回の内容についてですが……。

正直、上の4点が出来ていればキャラクターの書き分けは出来ているはずです。

 

では、今日はどんなお話をさせてもらうかというと、

本当にキャラクターを書き分けられているのかどうかのチェック方法と

書き分けに困った時、私がどう対処をしたのかをお伝えできればと思います。

 

◯キャラクターの名前を消して台詞を読んでみる

 

キャラクターの書き分けが出来ているかどうかのチェックについて

もっとも簡単に、そして一般的に言われているのが、

キャラクターの名前を消してシナリオを読んでみることです。

 

 

キャラクターの名前を消して台詞を読んだ際に、

どの台詞がどのキャラクターが喋っているのかすぐに分かれば、

それはキャラクターの書き分けがとりあえずは出来ていると言えるでしょう。

 

例えば、

 1.「うー……。おなか減ったよー。

 ご飯まだー……?」

 2.「ふぅ……。貴女はそればっかりね……。

 でもそうね。そろそろ休憩しましょうか」

 3.「ホント!? わーいっ!

 お肉っ! 絶対、お肉がいい!」

 4.「私は……ちょっと最近食べ過ぎだから……

 何か軽いものがいいな……」

 5.「せっかくニホンに来たのだから、

 和食がイイでーす!」

 6.「えーっ! お肉がいいよー!

 ちゃんと食べないと、この後もたないよ!」

 

上の会話ですが、何人で喋っているのかわかりますか?

 

 

正解は、1,3,6が同一人物。

それ以外は別の3人で計4人です。

 

5は外国人キャラなのでわかりやすいかと思います。

2は言葉遣いが丁寧な印象を受けるかと思います。

4は大人しめの印象のキャラですね。

1.3.6.が同一人物に見えるかどうかですが、

このキャラは幼さを出すために、意識をして感嘆詞と長音記号を多くしております。

 

1.3.6.が少し難しかったかも知れませんが、

このように多くの場合は、人称や台詞回しだけでも

キャラクターの違いを表現できることは多いです。

 

しかし、この人称や台詞回しですが、

特にキャラクター数の多いアプリやブラウザゲームでは、

この違いだけでキャラクターが書き分けられない事があります。

 

これだけで解決しない場合は前回ご説明をしたように、

キャラの行動を変える必要が出てくるわけです。

 

◯行動をかき分ける方法

 

前回から「行動をかき分ける」と何度かお伝えしていますが、

実際はどのようにすればいいでしょうか。

 

例えば、以前実際にお客様から頂いたご注文で

次のようなキャラクター達が出てきました。

 

キャラAの特徴は

 お嬢様ツンデレ

 一人称は私(わたくしと読む)

 二人称はアナタ

 語尾は「〜ですわ」

 

対してキャラBの特徴は

 お嬢様ぶっているツンデレ

 一人称は私(わたくし)

 人称はアナタ

 語尾は「〜ですわ」

 

でした。

難産の予感しかしません。

 

私が「この二人キャラが似すぎていますが、変えなくていいですか?」とお伺いしましたところ、

「キャラAは本当のお嬢様で、キャラBはお嬢様にあこがれて無理している一般人です」と

ご返答をいただきました。

 

……わかるけど、せめて人称とか語尾とか変えてよ!

とは言えませんので、この形で何とかするしかありません。

 

こういったとき、私は(実際にシナリオで使うかどうかは別として)

簡単なシチュエーション下での行動や台詞を具体的に幾つか書いてみてから、

実際にシナリオ制作に入る事にしています。

 

たとえば、今回のような場合、

ファストフード店へ行った時の二人の行動をそれぞれ考えてみましょう。

 

 

 

Aさん Bさん
注文時

注文の仕方がわからない。
「シェフにおまかせしますわ」
とか言いそう。

注文が素早い(普段注文し慣れているから)。
それを指摘されると「ど、どれも同じに見えたので適当に注文しただけですわ!」とかいいそう。

食べる時 ナイフとフォークを探しそう。
「味が濃い」と言ってシェフを呼ぼうとする。
もしくは「意外と美味しいですわね」と気に入る。
「大体手で食べるなど野蛮ですわ」と強がりつつ、始めから手で食べることは知っている。
「普段、私が食べている物の足元にも及びませんわ」と強がる。
片付ける時 「片付けも自分でやらなければなりませんの? まったく給仕は何をしているのです」とか言う。
でも、給仕を客に任せることで人件費を削減しているんだ、とか説明を受けると妙に納得する。
一緒に来た男性がいれば、男性に捨てさせる。
男性がいなければ仕方ないので、ぶつくさ言いながら自分で捨てる。

 

簡単な物になりますが、実際に上のような表を作ってみます。

 

もう少し詳しくする場合は、どういう心理状況でそういう行動を取るのかなども書き加えておくといいです。

 

これを作っておくことで、自分の中で性格のまとめを行うことができます。

(また会社の様にチームで作業を行う際に、

メンバー間で情報の共有をしやすくなるというメリットもあります)

 

もちろんコンテンツとしては、似たようなキャラクターはいないほうがいいですが、

やむを得ず書かなければならない場合は、

こういう場合はどういう行動を取るのかな、

その時の心理状況など、

まとめて置くことでその後の作業でも迷った際に戻れるので、

ぜひ作っておくことをオススメします。

 

 

 

◯まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

 

ほとんど前回のおさらいのような形になってしまいましたが、

キャラクターを書くということはシナリオでもっとも華があり、

また重要な要素になりますので、

改めて確認していただければと思います。

 

それでは本日はこの辺で!

 

次回は「ネタが切れたら」をお伝えしようと思います。

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紅ぽてと

日々、煉獄式戦闘シミュレータを開発している暗黒大公。 束の間の安息の際にも天界の戦闘シュミレータを分析するなど、競合分析に余念がない。 その様子はまだ人とその他の者が分かたれていなかった時代の召喚獣の様だと言われている。 特技はドラゴン狩り。自らを雷神と名乗り、大罪の炎を使う。紫煙が切れると右手が疼く。

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