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テクノアートを海外にアピール!世界一の営業マンをめざして【社員インタビュー第4回】
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2017.05.10
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投稿者: さとうむか
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今月も始まりました、連載企画「テクノアート社員インタビュー」。月に1回、1人の社員にスポットを当て、仕事の内容や働くことのおもしろさを存分に語ってもらいます!
「イラストやゲームシナリオをつくる会社ってどんな感じなの?」「デザイン制作に興味がある」と就職活動を考えている方は、ぜひチェックを!
<前回の社員インタビューはこちらから!>
ラーメン屋から転身!新たな世界にアタックする営業マン4回目の今日は、営業部の劉さんに直撃インタビュー。台湾出身の彼は、海外へテクノアートをアピールする役割を担っています。日本のビジネスと違うところもたくさんありそうですが……?
目次
日本で、もっと自分を試してみたいと思った
――日本で働こうと考えるまでには、どんな道のりがあったんでしょうか?
高校生のときに台湾での大学入試に失敗し、かといって留年する気にもなれず、そのまま兵役につこうかと思っていました。しかし親から「もっと勉強したほうがいいんじゃない?せめて外国語を学んできたら」と言われ、海外の大学へ進学することに。アメリカと日本で迷いましたが、台湾から近かったので日本を選びました。天候も良いですし、以前から日本のテレビドラマを観ていたのでなじみがあったんです。
本当は子どものころから美術に興味があったのですが、その道は家族から反対されてしまい、経営を学ぶことにしました。大学院まで進学した後、「このまま台湾に帰るのももったいないんじゃないか」と感じたんです。せっかく日本に来たのだから、日本で働いてみようと思い、卒業後に就職活動をはじめました。
――日本で挑戦を続けてみようと思ったんですね。
はい。そこで、イラスト制作を行う会社にインターンシップに行くことになりました。その会社はちょうど海外進出を目指していて、台湾出身の私に目を留めてくださったんですね。働いてみると先輩が細かく教えてくれるわけではなく、自分で試行錯誤しなければならなかったので大変でしたが、今思えば試練を与えられていたのかなと。
そしてインターン期間ののち、正社員として採用していただきました。人生で初めてご発注をいただけたときは、この上なくうれしかったです!営業という仕事にのめり込むようになりました。今でも、チャンスを与えてくださった当時の社長には感謝しています。
テクノアートでは創業から参加させてもらっています。まだ3年目の会社なので、これからもっと知名度を上げていきたいですね。
メールはほとんど使わない?日本以上にスピード命
――では次に、現在の仕事内容を教えてください。
台湾や中国など、海外の企業様への営業を行っております。当社ではクライアント様からご発注をいただくと、クリエイターさんへ制作依頼を行い、納品物をクライアント様へ納めます。ご発注をいただいた後も、先方のご要望を日本語に訳したり、逆に中国語に言い換えてご連絡をしたりと、窓口としての役割を果たしています。
また今年の1月には台湾へ出張し、クライアント様と直接お会いして信頼関係を深めることができました。
――台湾や中国の企業と仕事をするとき、どんな点が重要ですか?
海外ではとにかくスピードを重視するので、お問い合わせをいただいたらすぐに対応するよう心がけています。日本ではメールでのやりとりが多いですが、私たちはスカイプやQQ(中国の企業が提供しているメッセンジャーソフト)といった通信サービスを使っています。素早く連絡できるので、中国や台湾ではそういったサービスを使うのが主流なんですよ。メールは最初だけで、スカイプなどの連絡先を交換した後はほとんど使いません。電話も固定電話ではなく、スカイプの通話機能をよく使いますね。
対応が早ければ早いだけ評価もしていただけますので、常にスピード感をもって臨んでいます。
通訳としても大活躍。海外営業マンの1日
――ここで、1日のスケジュールを見てみましょう。
10:00~11:00 出社、業務の確認・準備
まずはメールチェック、案件の状況確認などを行っています。11:00~13:00 情報収集、営業メールの送信
新しく営業メールを送る前には、必ず丁寧に下調べをしてから。すぐ会いに行ける距離ではないので、入念なリサーチは欠かせません。13:00~14:00 ランチ
社内で食べることもありますが、最近は近くのすき家によく行きますね。豚汁にハマっています!14:00~18:30 お問い合わせへの対応、指示書の翻訳など
クライアント様からの書類や修正指示は、社内で共有する前に必ず私が翻訳します。18:30~19:00 一日の確認
社内・社外からのメッセージが漏れていないかどうか確認し、19時に退社します。真逆の価値観…だからこそ、達成感がある
――海外と日本とで、考え方や慣習の違いなどは多そうですよね。
確かにありますね。例えば、イラストを制作するとき。日本ではキャラクターの性格・設定や、描いてほしいポーズ、服装などを細かく書いた指示書をつくります。しかし海外の場合は真逆で、指示書を用意しません。それはクリエイターさんに制限をせず、自由に創作してほしいという考えがあるから。まず自由な発想があってこそ、だと思っているんですね。
ですが日本の多くのクリエイターさんは、指示書がないと描きにくく、本来の実力を発揮しきれないこともあります。そのため新しくご発注いただいたクライアント様には、なぜ指示書をつくる必要があるのか、日本ではどうしてこのような方法なのかを、丁寧に説明しなければなりません。慣れていないクリエイターさんにも、こまめなサポートが必要です。
――どちらにも納得していただけるように説明していく必要があるのですね。
どう進めるべきか迷ったときは、社内で相談し解決策を見つけます。途中でキャンセルされてしまわないか、不安なときもありますが……とことん話し合って納得していただけると、何よりうれしく感じます。苦労を乗り越えて納品でき、その納品物のクオリティを評価していただいたときは、営業マンとしてのやりがいを感じますね。お客様に認められ、大きな案件を任せていただくのが私の喜びです。
ライバル企業が増える中で、何ができるか?
――最近では、競合他社もどんどん出てきているようですが。
中国や台湾、シンガポール、香港などアジアの国で、イラストやデザインの制作会社が増えています。さらに高い関税もかけられますし、先ほどもお話ししたように、日本の仕事のやり方は海外と必ずしも同じではありません。これらのことから、海外での競争はますます厳しくなっているんです。限られたリソースの中で、どれだけ成果につなげられるかはこの先の課題ですね。
――競争に勝つために、どんなことが必要になるのでしょうか。
やはり最後は信頼関係があるかどうかにかかってくると思います。日本語を話せる人は競合他社にも多くいるので、納品物のクオリティや対応の早さなど、テクノアートの強みで差をつけられればと。窓口として仕事をする以上、クライアント様・クリエイターさんのどちらからも頼られる存在でありたいです。
また、今後は出張を増やしたいと考えています。前回の出張では台湾のゲームショウに行ったのですが、そこでクライアントの方々とお会いすることができました。その方から他の会社さんを紹介していただくこともあり、たいへん有意義な時間でした。人脈を広げて強い関係を築くことは欠かせないと思っています。
クライアント様、クリエイターさんに「テクノアートなら」と思っていただけるよう、ますます努力していきたいですね。
会社をさらに大きく!夢はナンバーワンの営業マン
――この先の目標や叶えたいことを教えてください。
世界で一番やり手の営業マンになりたいです。今後もさまざまな人に出会って、ビジネスの進め方や人脈の作り方を学びたいですね。英語はあまり得意ではないのですが、勉強して英語圏でのビジネスにも挑戦したいと思います。ゆくゆくは、テクノアートを国際企業のレベルにまで導いていきたいです。
個人的にはゲームも趣味のひとつなので、今まで以上にいろいろなジャンルのゲームをテクノアートが制作できるようになったらいいなと思います。
――海外営業の仕事では、どんな能力が求められるのでしょうか?
もちろん外国語の能力も必要ですが、人柄のよさも大事です。相手に接するときの態度や雰囲気は重視されますね。それに、営業は常に一番前に立つ仕事です。ときにはクレームも来ますが、そこで消極的にならずに「どうやってチャンスに変えるか」を考えることがとても重要になってきます。心折れずに、切り拓いていく力を持ってほしいです。
海外営業と聞くと、ずっと日本で過ごしている人にはスケールの大きい話のように感じられるかもしれません。しかし、基本はやっぱり人と人。文化や慣習の違いを乗り越えられるのも、まっすぐな人柄あってこそなのですね。
月に1回お届けしてきた社員インタビューも、来月で5回目。どんな社員の話が聞けるのか、引き続きご期待ください!
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WEBライター・編集として奮闘するゆとり世代。気になったもの、おもしろそうなものを記事にしてお届けします。ジャンルはクリエイターさん向けのものから、生活・仕事・雑学などなど広くやっております。最新記事 by さとうむか (全て見る)
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