これは知っておきたい! ゲームシナリオライターに必要なこと 第四回(後半!!)

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皆さんこんにちは!

紅ぽてとです!

 

 

ゲームシナリオライターを目指すみなさんに

すこしお得かもしれない情報をお届けするこのブログ

 

今回は「シナリオを書く時のポイント(後半!!)」です!

 

私達が作家さんに執筆をお願いする際に

ポイントになってくる箇所を中心にお伝えできればと思います!

 

それでは早速みていく……前に。

前回までのおさらいです!

 

◯今回のお話のプロット

シチュエーションは、桃太郎一行が道を歩いて行くと、

分かれ道に差し掛かりました。

本来の目的地は左に曲がった場所ですが、

犬が右の道から晩ごはんを支度している匂いを嗅ぎつけ、

最後は右に行く。

 

ポイントのおさらい

 

◯レギュレーション(決まりごと)を守る

◯物語は何かが衝突した時に生まれる。

◯テイスト(方向性)を統一する

 

詳しくは前回のブログを御覧ください!

(前回のブログはこちらです)

 

それでは続きを見ていきましょう!

 

◯1クリックあたりの情報量

 

 

続きを見て行きましょう。

例によってNG例からです。

 

 

説明のためにわざと極端な表現をしていますが、

22行目から27行目をご欄ください。

 

ゲームシナリオで一つ、大きく他のシナリオと違う部分をあげるとすれば、

読み進めるためにはプレイヤーがクリックをしなければならない物がある

というところだと思います。

 

クリックするのか、ボタンを押すのか、画面をタップするのか、

形は何のゲームをしているかによって違いますが、

とにかくプレイヤーはただ画面を眺めているだけで

話が続かない場面が数多く存在するということです。

 

そんな時、上のシナリオのような、

短い上に一言で済むようなセリフを何回も何回もボタンを押さなければならない場合、

あなたならどう感じるでしょうか?

 

このように短い情報でユーザーに何度もクリックをさせることは、

多くの場合ユーザーにストレスになってしまいます。

 

もちろん、演出によってはこういう演出を使う場合もあるのですが、

効果的な使い方ができない限り、こういう情報量の少ないクリックは避けるべきです。

 

◯同じ人に何度もセリフを言わせない。

 

上のサンプルでもう一つ気をつけてほしいことがあります。

セリフを分割しているので、そのせいという事もありますが、

24行目〜27行目にかけてキジ子のセリフが連続しています。

 

長いセリフが連続するという状況は日常生活ではなかなかありません。

 

何より二人きりのシーンなどに連続に何回もセリフを入れてしまいますと、

片方の人物が一方的に独り言を言っているような印象を受けてしまいます。

 

そのため、やむを得ない場合を除いて私は同じ人の発言は連続2回までと決めています。

(人によって差はあると思いますが私は2回までと決めています)

 

※ やむを得ない状況とは下記のようなレギュレーションが合った場合などです。

・主人公は喋らせない。

・地の文は使わず、全てセリフでシナリオを表現する。

 

上記の2点を受けて修正した物は下記の形になります。

 

 

 

◯何が起こっているのかわからない。

 

 

普段、作家のみなさんに頂いた物を確認していると、

この「何が起きてるの……?」というのは非常に多い気がします。

 

こちらについて、シナリオにしようとしましたが、

すみませんが今回のシナリオにうまく挟めませんでしたので、

つい最近、作家の方から頂いたシナリオで説明を代用しようと思います。

 

 

さて、みなさんはこれがどういうシーンかわかりましたでしょうか?

 

最後まで読めばなんとなくはわかるかと思いますが、

このシーンは、

「主人公とバーで飲んでいるヒロインが、途中で席を外し、

なかなか帰って来ないため主人公が心配し始める」

というシーンになります。

 

動きの指定がなく、

クリックしないと次の文章が表示すらされないという状況で、

この文章は何が起こっているのかまったくわからないのではないでしょうか?

 

まず最初の

「ちょっとごめんなさい」

で、ユーザーは「ん? 何が?」と思うはずです。

 

その疑問にも答えず、主人公は「ああ、わかった」と答えますが、

そこでユーザーは「え? だから何が?」とますます混乱してしまいます。

 

なぜなら、ユーザーは主人公と違って、

”目の前でヒロインが席を立ち上がる行為を見ていない”からです。

 

その後、ユーザーの「?」マークに答えることもなく急に場面が暗転し、

その後の(何やってるんだ……?)でやっと、

「あ……もしかして席を外した……?」という事が判明します。

 

ゲームの場合、多くはクリックをして一つ一つ文章を読んでいく物になりますので、

こういった「え? 何が?」が途中で起きてしまうと、

その場でテンポが止まってしまいます。

 

倒置法を使うなとかそういう意味ではないですが、

少なくともすぐ近くで疑問は解決してあげないと、

ユーザーに取ってストレスになってしまいます。

 

なぜこういったシナリオが出て来てしまうかというと、

私たち作業をしている者は事前にプロットを読んでいますので、

これだけで何が起こっているかわかるためです。

 

ですが、みなさんが文章を書く時は

「本当にこれで伝わっているのか」「プロットとかの前段階を知らない人でも本当にわかる文章なのか」を

何度も何度も確認しながら書いて頂ければと思います。

 

上の文章を修正すると下のような形になります。

 

 

◯まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

お伝えしたい事が多すぎて二回に別れてしまいました。

文章を書き終わった際にあげたポイントに注意して確認して見て下さいね。

 

せっかくなので桃太郎たちが右の道に向かうまでを書きましたので置いて行きます!

 

 

それでは、また次回!

次回は「アプリ作品かそれ以外か」です!

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紅ぽてと

日々、煉獄式戦闘シミュレータを開発している暗黒大公。 束の間の安息の際にも天界の戦闘シュミレータを分析するなど、競合分析に余念がない。 その様子はまだ人とその他の者が分かたれていなかった時代の召喚獣の様だと言われている。 特技はドラゴン狩り。自らを雷神と名乗り、大罪の炎を使う。紫煙が切れると右手が疼く。

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