これは知っておきたい! ゲームシナリオライターに必要なこと 第三回

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皆さんこんにちは!

紅ぽてとです!

 

 

ゲームシナリオライターを目指すみなさんに

すこしお得かもしれない情報をお届けするこのブログ

 

第三回からいよいよ制作!

「プロットをお願いされた時のポイント」!

 

私達が作家さんに執筆をお願いする際に

ポイントになってくる箇所を中心にお伝えできればと思います!

 

(第二回「知っておきたいこと」はこちらです)

 

 

◯同じ条件で書いたプロットでも作家さんによって差が出る

 

私達が普段ゲームのプロットを皆さんにお願いする場合、

多くの場合は「テーマ」や「世界観」、「登場人物」などは、

あらかじめ決まっている場合が多いです。

 

 

つまりどの作家さんも、

「同じ世界感」「同じ人物」「同じ時と場所」を基にして

書いているのです。

 

にも関わらず、こういう仕事をしていると、

クオリティが達していない作品がよく送られて来ます。

 

同じ条件で書いているのに、

なぜ差が作家さんによって差が出てくるのでしょうか?

 

 

 

◯プロットに差が出てくるポイント

 

 

1.構成

 

私はよく、

「この話を起承転結にわけると、

 どこまでが起で、どこまでが承で、

 どこまでが転で、どこからが結ですか?」

とお伺いします。

 

そうすると驚くほど多い解答が、

「始めから四分の一が起で

 次の四分の一が承で

 次の四分の一が転で

 残りが結です」

といった解答を頂きます。

 

失礼ながらこのバランスは物語としてはよくありません。

起承転結のバランスは物語を作る上で重要なので、

まずは起承転結の意味からおさらいして行きましょう。

 

 

(1)起承転結の意味

 

wikipediaでは次の様に書かれています。

 

起: 主人公の置かれている状態、劇の説明
承: 主人公の置かれている状態にある事件が起こり、これから段々劇が展開して行く過程
転: 一つの劇のヤマ場で結果に赴く為の転化
結: 承、即ち事件とそれによって起こった転化によって出された結果

(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B5%B7%E6%89%BF%E8%BB%A2%E7%B5%90)

 

私が作家さんや新人に話しをする際は次の様に伝えています。

起: 主人公の置かれている状態。

   いつ、どこで、だれが出てきて、いまどんな状況なのか。

   今後の話で重要になるアイテムの説明をするパート。

承: 主人公をいじめ抜くパート。

   様々な障害が起こり、その度に主人公をピンチにする。

   それらの障害を少しずつクリアしていくパート。

転: それまでの流れをガラッと変えるパート。

    今までの努力が報われるような大きな助けがあってもいいし、

    はたまた、更に突き落としてもいい。

結: 転で話が転じた結果、物語が着地するパート。

 

わかりやすく推理ドラマに例えると、

起: 主人公や今回の登場人物(全員・犯人含む)の説明。

承: 事件が起こり、主人公が捜査を始める。

   犯人から妨害されたりと、障害が発生する。

(場合によっては時間が起こるまでを起とする場合もあります)

転: 事件を解く上で重要な手がかりが手に入る。

    真犯人がわかり、犯人を追い詰める。

結: 犯人の逮捕。

となります。

 

 

(2)起承転結のバランス

 

 

今度推理ドラマを見る時に、時計で時間を図りながら見てみて下さい。

 

わかりやすいように20時ちょうどに始まったドラマとすると、

次のようなバランスになっていないでしょうか?

 

今回の登場人物の説明と事件が起こるまで 20時5分〜15分

主人公が捜査をする 開始から20時45分頃まで

重要な手がかりがみつかる〜犯人を追い詰めて逮捕 20時45分〜終わりまで

 

つまり、バランスとしては起承転結のバランスは次の様になっている事がわかります。

起:開始から全体の四分の一程度

承:全体の半分程度

転、結:まとめて全体の四分の一程度

 

 

もっとざっくりポイントだけお伝えしますと、

起: なるべく短く。

承: なるべく長く。

転結: なるべく短く。

になります。

 

そしてこれは、プロットで当てる文章量にも注意してあげてください。

 

例えば、10行でプロットを書く場合、下記のようなバランスになります。

起:2〜3行

承:5〜6行

転結:2〜3行

 

 

(3)主人公をいじめ抜いているかどうか

 

基本的にどんな方でも

「苦労して苦労して苦労して……

 最後に障害をはねのけてハッピーエンド」

という話が好きです。

 

最後に感動をさせるためにも、

一度物語の中で主人公を落とす(いじめる)事をしなければならないのです。

 

起承転結でいうと承の部分に当たります。

 

推理ドラマだと、犯人から妨害があったり、

重要だと思っていた手がかりが実はそうでもないと判明したり、

はたまた仲間と喧嘩をしてしまってうまく連携がとれなくなったりします。

 

最後に感動させるために、物語の中で主人公をこれでもかというほどいじめる。

 

これも物語には必要な要素になります。

 

 

2.キャラクター性

 

 

頂くプロットの中にはキャラクター性が

活かされていないプロットがよく見受けられれます。

 

 

以前実際にあったシナリオのお仕事で

「主人公と同じ家で暮らしている中2病な女の子。

男のような口調をして自分の事を勇者だと思ってる。

でも、雷が苦手。趣味はフィギュア集め」

という女の子と

「デートシーンのプロット」と

「主人公の部屋に遊びにきた時のプロット」

を書いて下さいとお願いした時のことです。

 

この時、作家さんからご提出を頂いた物は、

「ショッピングに荷物持ちとして連れ回されるデート」と

「主人公の部屋に(普段の様に)ゲームをしに遊びにくる」という物でした。

 

このプロットを読んだ時の私の印象は

「別のキャラクターでも使えそうなプロットだな」でした。

 

せっかくこの子は「フィギュアが好き」とか「雷が苦手」ですとか、

もっと言ってしまえば「同じ家に住んでいる」という特徴があるのですから、

「新作フィギュアの発売に併せて場所取りのため、真夜中からずっと付き合わされる」とか、

「食材の買い足しのために連れ回される」ですとか、

「夜、急に雷がなりはじめて怖がったヒロインが主人公の部屋に飛び込んできて、朝までゲーム」ですとか、

そのキャラクターしか使えないようなエピソードにしたいところです。

 

 

 

3.誤字脱字をしない

 

 

「誤字脱字くらいいいじゃん」

と思われるかも知れませんが、

チェックをする側になって気づいたことがあります。

 

それは

「誤字脱字が多い」=「提出前に推敲していない」

ということがバレてしまうのです。

 

これはお仕事をお願いする側としては、

あまりいい気がいたしません。

 

どんなに注意深く読み直しても1〜2文字程度は

誤字があることなんかもあるのですが、

あんまり多いと目立ちますので、

提出する前は必ずチェックをするようにしてください。

 

 

 

4.クライアントの要望を確認する

 

 

最後はとても大切な、クライアントの要望を確認するということです。

 

他の業界はわかりませんが、

ゲームの場合は登場させていい人数、

使える場面(場所)の数、

全体の文章量など、条件がつくことが多いです。

 

一つは容量の関係です。

 

どのプラットフォームでゲームを出すかによっても変わって来ますが、

一回のシナリオに表示をする絵の枚数が多くなってしまうと、

それだけでシナリオをロードする時間が長くなってしまうことがあります。

 

そのため、登場できる人や、移動できる場所に制限がかかる事があるのです。

 

 

またもう一つの問題としては予算の問題があります。

 

 

登場するキャラクター(場面)が増えるということは

デザイン素材(=イラストレーターさんの人件費)が増えるということです。

キャラクターの場合は声優さんのギャランティーも増えてくるかもしれません。

 

「相談してみたら増やしてくれた」というパターンもまったくないとは言いませんが、

せっかくいい話なのに、条件があってなかったからやり直し

とならないためにも必ずお客さんの要望にそっているかチェックするようにしてください。

 

※どうしても形に沿ってないプロットも確認して欲しい場合

 

とは言うものの、書いたものをもっと面白くする過程で、

「やっぱりどうしてももう一人……」

というような状況はあるあるかと思います。

 

「クライアントの条件に沿っていなくても内容はいい」という場合、

「クライアントの条件にきっかり沿った別案」も

一緒に提案をしてあげる様にしてください。

 

2案提案すると両方を比較検討して、

「うん、たしかにこっちの方が面白いよね」と、

前向きに検討して頂けることも多くなります。

 

お金の問題も絡むので、

「すみません……。やっぱ予算の都合で……」となることも多いですが、

「じゃあ、この二つを組み合わせるのはどうですか? 例えばコレコレこういう形で……」

と代替案を頂いてより面白い作品に生まれ変わったりもします。

 

「クライアントの要望と別の事をする場合は必ず代案も用意する」

こちらを意識してみて下さい。

 

 

◯まとめ

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

文字数(=予算)の都合で、駆け足でお伝えしてしまいましたが……。

 

上に書かれた事を少し意識してみるだけで、

ずいぶんとお客さんの反応が変わってくるはずです。

 

 

 

 

あとは実戦あるのみ!

是非いろんな作品を書いてみて周りの人に読んで貰ってください!

 

それでは、今回はこの辺で!

次回は「シナリオを書く時のポイント」です!

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紅ぽてと

紅ぽてと

日々、煉獄式戦闘シミュレータを開発している暗黒大公。 束の間の安息の際にも天界の戦闘シュミレータを分析するなど、競合分析に余念がない。 その様子はまだ人とその他の者が分かたれていなかった時代の召喚獣の様だと言われている。 特技はドラゴン狩り。自らを雷神と名乗り、大罪の炎を使う。紫煙が切れると右手が疼く。

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