世界最高峰の舞台を身近に!ナショナル・シアター・ライブ

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こんにちは、映画大好きマンAzです。

俳優の渡辺健さんが、早期の胃癌で内視鏡手術をうけたそうですね。
同じく俳優のヒュー・ジャックマンも、かねてから発症を告白していた皮膚癌が再発。
インスタグラムなどで予防を訴えています。
どちらも無事に治療が終わることを願っています。


本日は、一風変わったスクリーン上映のお話。

ナショナル・シアター・ライブ」というものをご存知でしょうか。

イギリスはロンドンのサウスパークにある国立劇場ロイヤル・ナショナル・シアター

演劇界最高峰が厳選した世界で話題の舞台作品を、デジタル映像化して上映するプロジェクトがそれです。


出典:公式サイト
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出典:公式Facebook

生の舞台を撮影しているので臨場感そのまま、キャストが魅せる最高峰の演技とその熱、観客の静かな存在感と、それが一体となって醸し出す空気。

一秒一秒を紡いで今まさに完成される物語を、スクリーンで大迫力に楽しめる、珍しい試み。

しかも、日本では観ることの叶わない作品を楽しむことができるんです!


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出典:公式Facebook

 

「ナショナル・シアター・ライブ」は、今や世界500館で上映されています。

ふむふむなるほど、これは興味本位でも、一度くらいは体験してみたいと思いませんか?

というわけで実際に「ナショナル・シアター・ライブ 2016」ラインナップの中から、つい先日上映された「ハムレット」を観て参りました!

 


ジョニー・リー・ミラー×ベネディクト・カンバーバッチ 「フランケンシュタイン」


普段全くと言っていいほど舞台演劇を観ないズブの素人が、いきなり世界で絶賛された舞台を観てしまいました。

実は「ナショナル・シアター・ライブ」の鑑賞は今回で2作品目。

1作品目は2014年に日本で初上映された「フランケンシュタイン」でした。


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出典:公式サイト

 

もちろん、この作品も傑作舞台。

ローレンス・オリヴィエ賞では、ベネディクト・カンバーバッチジョニー・リー・ミラーが主演男優賞を同時受賞しています。

同賞はその年に上演された優れた演劇・オペラに与えられる賞で、イギリスで最も権威があると言われています。

 

かの有名な「フランケンシュタイン」、不勉強なわたしはこの作品で“フランケンシュタイン”が怪物ではなく、博士の名前だということを知ったほどで(怪物には名前すら与えられない)、単なるホラー作品とばかり思っていたのですが。

実際は、孤独、愛、命、生きることとは何かを、博士と怪物、親と子、やがて対となる存在を通して考えさせられる、とても哲学的な物語でした。

 

この作品は、主演のふたりが公演ごとに博士役と怪物役を入れ替わり演じるという舞台ならではの配役で、ふたりの主人公の激情を、ふたりの俳優がそれぞれ表現しています。


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出典:公式Facebook

 

それぞれの解釈の元、それぞれに演じられた博士と怪物はどちらともに説得力があり、どちらとも異なる魅力に溢れていました。

そして、スクリーンからもビシビシ伝わってくる迫力と臨場感。

怪物がこの世に生れ落ちるオープニングから、一時も目が離せなくなるほどに圧倒される渾身の演技が、あたかも実際に目の前で演じられているような錯覚さえ覚えさせられます。


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出典:公式Facebook

 

手に取るように伝わってくるその感情が、ダニー・ボイルの新鋭的な演出と相まって、心を抉られるような衝撃と余韻を残していった作品でした。

 


ベネディクト・カンバーバッチ 「ハムレット」


「フランケンシュタイン」で、映画とはまた違った魅力の「ナショナル・シアター・ライブ」に触れた2014年。

好きな俳優のひとりであるベネディクト・カンバ―バッチの作品が再び上映されるということで、昨年末、まずは本公開に先駆けて限定公開された日本語字幕なしのできたてほやほや(?)「ハムレット」を観に行きました。


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出典:公式サイト

 

心もとない英語力と脳みそをフル回転させつつ観賞、内容には一切の手を加えていないので、幕間含む約3時間27分の上映は見ごたえたっぷり。

役者たちの魂のこもった演技のぶつかり合いが、時間を忘れさせるほど劇に引きつけてくれ、言葉が分からないなりにも十分に満足できました。

 

そして、今年に入ってつい先日、改めて本公開でも鑑賞。

シェイクスピア好きで有名なベネディクトが、かねてから演じたいと願っていた「ハムレット」。

本編前のインタヴューで本人も年齢について触れていましたが、ハムレットに対する彼の熱量は相当なもの。

全く遜色なく青年役を演じ切り、それどころかベネディクトなりの、彼にしか演じられないハムレットを作り上げました。


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出典:公式Facebook

 

モダンアレンジされた物語の中で、あちこちに転がっていく感情の移り変わりを激しくかつ丁寧に演じ分け、ハムレットの心の中に入り込んで、直接触れて感じ取っているかのような空気を作り出せる。

あの有名な台詞「to be, or not to be」もごく自然に自分のものにしていたのはさすがの一言。

感情のこもった、鬼気迫る迫真の演技をやらせるには間違いのない役者だと改めて思わせてくれました。

 

最高峰と称される舞台だけあって、舞台装置もすごい。

映画さながら、いや、それ以上の演出もあり、むしろそれが生で行われてるからこそのリアリティが、舞台に奥行きをつけてくれています。

「フランケンシュタイン」では、生の象徴であるかのように表現された水や火を使った演出や、躍動感あふれる汽車の装置が、「ハムレット」では、時間の流れや状況、人々の関係に応じて荒廃していく演出が舞台上でなされていたのがとても印象的でした。


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出典:公式Facebook

 


2016年のラインナップ


今年の上映作品はすでに決定済み。

新作6作に加え、渋谷ル・シネマ吉祥寺オデヲンでは、過去に上映された4作品をもう一度観ることができます。

なお作品、劇場によってはすでに上映終了したものあるので、詳しくは 公式HP をチェックしてください。

 

第1弾「ハムレット」

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出典:公式サイト

 

1月22日[金]~

  • 作:W.シェイクスピア
  • 演出:リンゼイ・ターナー
  • 出演:ベネディクト・カンバーバッチ ほか

 

第2弾「夜中に犬に起こった奇妙な事件」

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出典:公式サイト

 

2月19日[金]~

  • 原作:マーク・ハッドン
  • 脚本:サイモン・ステファンズ
  • 演出:マリアンヌ・エリオット
  • 出演:ルーク・トレッダウェイ ほか

 

第3弾「橋からの眺め」

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出典:公式サイト

 

4月8日[金]~

  • 作:アーサー・ミラー
  • 演出:イヴォ・ヴァン・ホーヴェ
  • 出演:マーク・ストロング ほか

 

第4弾「人と超人」

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出典:公式サイト

 

  • 作:ジョージ・バーナード・ショー
  • 演出:サイモン・ゴドウィン
  • 出演:レイフ・ファインズ ほか

 

第5弾「ハード・プロブレム」

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出典:公式サイト

 

  • 作:トム・ストッパード
  • 演出:ニコラス・ハイトナー
  • 出演:オリヴィア・ヴァイナル ほか

 

第6弾「戦火の馬」

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出典:公式サイト

 

  • 原作:マイケル・モーパーゴ
  • 脚色:ニック・スタフォード
  • 演出(オリジナル):マリアン・エリオット/トム・モリス
  • 出演:アレックス・エイブリー/アリスター・ブラマー/パペット(by Handspring Puppet Company)

 


役者たちの細かな表情、汗、涙、息づかい。

生で観る舞台とはまた違った、様々な角度から捉えられた一瞬一瞬。

その貴重な空間を、スクリーンで間近に観ることのできるのが「ナショナル・シアター・ライブ」です。

舞台が好きな方、興味のある方はもちろん、少しでも気になる作品があったら悩むことはありません。

「ナショナル・シアター・ライブ」だからこそ体験できる出会いと感動、そして実際に本物の舞台を観に行きたいと思わされる憧れ。

みなさんにもぜひ一度、味わってもらいたいと思います。

 

Azでした。

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外部ライターのAzです。洋画・洋ドラの情報発信を中心に、世の中の興味あることをゆるく適当に書いていきます。

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